第12回 日本筋骨格系徒手
理学療法研究会 学術大会
大会長 黒澤 和生
川口きゅうぽらリハビリテーション病院
ご挨拶
令和6年1月1日に起こりました能登半島沖地震に被災・被害にあわれました方々におかれましては謹んでお見舞い申し上げます。一刻も早い復興を念願いたしております。
第12回日本筋骨格系徒手理学療法研究会学術大会は、「徒手理学療法のパラダイムシフトとニュ-ノ-マル」をテーマとして企画いたしました。会期は、2024年11月23-24日に神奈川県小田原市で開催する運びとなりました。
パラダイムシフトとは、これまで、その時代や分野において当たり前と考えられていた認識、価値観などが大きく変わることをいいます。また、ニューノーマル(New Normal)の直訳は、「新しい常態」という意味であり、大きな変化が生じる前に戻ることができずに、新しい常識が定着することを指しています。初めてニューノーマルという言葉が用いられたとされているのは2000年代初頭に、ネット社会が到来したことによりこれまでのビジネスモデルや経済論理が通用しなくなるという考えでした。
有痛性の疾患に対する理学療法にかかわる徒手理学療法分野でも、2000年以降の根拠にもとづいた医療の実践によって、大きな変革を求められているのが現状です。改めて、筋骨格系理学療法分野にとって必要な、慢性痛の最新脳科学分野の知識、現代の腰痛分類システムといった心理社会的要因を守備範囲とする理学療法士が新たなイノベ-ションを築いていくための情報交換の場を提供することを主眼に置いた学会としたいと考えております。
本学術大会では病院勤務の理学療法士はもちろんのこと、地域リハビリテーション活動支援事業従事者、さらには個人事業開業者を含め、生活機能とQOL向上に関る多くの理学療法士に参加いただきたいと考えております。今回の企画を通して、より多くの会員に徒手理学療法について学習する場を提供し、当該分野の更なる発展に寄与できるよう、準備委員一同、鋭意努力して大会運営の準備を進めて参ります.